水上悟志フェア

先日、超絶傑作漫画『スピリット・サークル』を読んで以来、その作者の水上悟志氏の漫画をよみふけっている。

いまのところ読んだのはこの作品。

  • 戦国妖狐
  • 宇宙大帝ギンガサンダーの冒険
  • 放浪世界

どれも驚くべき面白さである。それぞれ一言コメントを書かせていただく。

戦国妖狐

戦国を妖怪の狐(凄い可愛い)とその仲間たちが旅し、悪と戦うバトル漫画である。ものすごく面白く、キャラが魅力的である。こういう漫画は無限に読み続けたい。作品の中央部に強くあるのが感じられる悟り志向と、キャラ萌えおよびバトルの気持ちよさのバランス感覚が素晴らしい作品。こういうのが読みたかった!

宇宙大帝ギンガサンダーの冒険

ミヒャエル・エンデの『鏡のなかの鏡』(私のオールタイム・ベスト小説)を思い起こさせる多次元的短編集である。

各短編のモチーフが他の短編につながっていて、読み進むごとに世界の立体的なつながりが脳内に構築され、意識が拡張されるがごとき気持ち良さが味わえる。作中、魔神と少年が旅をするシーンがまた『鏡のなかの鏡』を思い出させる。思えばミヒャエル・エンデも悟り志向の作家であった。

放浪世界

表題作『虚無をゆく』の素晴らしさが胸を打ち、その鮮烈なイメージが強く心に残る作品。似たモチーフの作品として、映画『ダーク・シティ』や上遠野浩平の小説『僕らは虚空に夜を観る』が思い浮かぶ。最後の『安眠室』のシーンには、最良のSF作品のさらにその極一部だけが持っている、まだ名前の付けられていないあの感覚が強く漂っている。具体的にはグレッグ・ベアの『鏖戦』に似たようなフィーリングが描かれていたように思う。それは切なさと安らぎと郷愁と、時間を超えたセンス・オブ・ワンダーが渾然一体となった感覚です。おすすめ!

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